昔から嘘をつくのが苦手でした。だから、就職活動でもいわゆる滑り止めは考えず、第一志望の東邦銀行一本勝負。地元の福島で就職することは決めていましたが、なかでも銀行を選んだのは、人の暮らしにもっとも密接な存在だと感じたからです。命を守るのはお医者さん、生活を守るのはお金だと考え、地元で1番の規模を誇る東邦銀行に入行しました。
これまでさまざまな銀行業務を経験しましたが、とりわけ私がおもしろいと感じたのは、「事業性融資」の業務です。入行したばかりの頃は女性でこの分野を担当するケースは少なかったのですが、「おもしろいからやらせてください」と当時の上司に直訴し、「それならやってごらん」と背中を押してもらえたので、今のキャリアを築くことができました。
女性だからというわけではないかもしれませんが、分からないことを素直に聞けるのが私の強みです。融資を検討する上では広く深い知識が不可欠なので、分からないことはお客さまにどんどん質問して理解を深めました。だからこそ、「本当はこうした方がいいんじゃないですか?」といった核心に踏み込めたのだと思います。