私は福島で育ち、栃木の大学に進学しました。東日本大震災が起きたのはちょうど大学生の頃。故郷は甚大な被害を受けましたが、離れた場所にいて助けになれなかったことがとても悔しかったことを覚えています。卒業後は絶対に福島へ帰り、地元の経済復興に貢献するんだと心に誓いました。東邦銀行を選んだ理由も震災がきっかけです。停電でATMが使えなくなり、現金を引き出せなくなってしまった時、東邦銀行では緊急で現金支払い対応を行ったことを知りました。お金を通じて人々の命綱となれる。私の目標を叶えるチャンスがもっとも大きいのは、東邦銀行だと感じました。
入行後は希望が叶う形で、実家に近い相馬支店に配属されました。生まれ育った土地の人々に貢献できる喜びを感じましたが、新人の頃はとにかく目の前の業務をこなすことに精一杯で。初めは出納や融資窓口など支店内の業務を経験し、徐々に外へ出向く渉外の仕事を任されるようになりました。とはいえ、まだまだ経験の浅かったこの頃は、地元の経済を支えるという目標には遠く及ばず、地元でさまざまな人から学ばせてもらうことばかりだったと感じます。